発達障害13「発達障害のまとめ 種類と共通の脳機能障害」

皆さんこんにちは、山田です(⌒-⌒)

今回は発達障害のまとめになりますが、まとめていたら長くなってしまったので、次回で手技療法でどのようにアプローチしていくのかについて触れていきたいと思います。

発達障害の特徴

発達障害には次の共通する特徴があります。
中枢神経系(脳)の機能障害である。
・原因は様々だが、乳幼児期に行動特性(いわゆる症状)が現れる(発見される)。
・行動特性は一般的な病気の症状のように進行していくものではなく、本人の発達や周りからの働きかけによって変化する。

発達障害の種類

・「自閉症」

自閉症の原因はまだはっきりと解明されてはいませんが、脳の器質的な障害(脳そのものに傷や病変がみられる障害)ではなくて、機能上の障害であることはわかっています。

・「アスペルガー症候群」

アスペルガー症候群のある子供は、言葉が達者で妙に話し好きだったりするため、コミュニケーション上の問題はないと誤解され易いのですが、実際には社会性の困難を伴います。
話しはするけれども、場面や相手の気持ちを考慮することなく、自分の関心事のみを一方的に話したり、悪気なく相手が不快になる言葉をそれと気づかずに口に出してしまうのです。
つまり人との対話、会話が成り立たないことが多く、言葉をコミュニケーションの手段としてうまく使うことができません。

・「ADHD(注意欠陥多動性障害)」

ADHDとはAttention-Deficit(注意欠陥)/Hyperactivity-Disorder(多動性障害)の略です。
注意力の不足、落ち着きのなさ、衝動的な言葉や行動(衝動性)をコントロールすることの難しさなどを特徴とする発達障害です。

・「学習障害(LD)」

LDとは、知的障害がないのに、ことばの読み書きや計算、図形理解などが極端に不得手な状態を指します。
LDはLearning Disabilitesの略称で、日本語では「学習障害」といいます。

発達障害にかかわる脳の部位

・前頭前野(人間らしさと運動を司る)

人の立場に立って考えたり、相手の気持ちを読んだり理解したりする機能を担っている部位です。
この機能は「心の理論」と呼ばれています。

また前頭前野では、「ワーキングメモリー(作業記憶)」の働きもになっているので、この機能がうまく働かないと物事を進める時に必要な適切な手順がわからなくなってしまいます。

・側頭葉

人の顔をみてだれかを認識したり、表情からどのような気持ちでいるかを想像したりする機能を担っている部位です。

・扁桃体

扁桃体は、外界からの感覚情報に対して有益・有害、快・不快などの判断を行い、喜怒哀楽などの感情的な反応を引き起こす部位です。

・前帯状回

多くの情報にさらされた状態で、自分に必要な情報だけに注意を向け、ほかの情報は取り込まないように遮断する機能(選択的注意という)を担っている部位です。

その他
左頭頂葉の角回や前頭葉のブローカ野、尾状核なども関わっています。

こうした脳の機能低下が発達障害に共通してみられるもので、各症候の行動特性と関連していると考えられています。

手技療法では、この機能的に働きが低下を起こしている部分にアプローチしていきますが、それは次回に持ち越しです(^_^;)

今回も最後までお読みいただきありがとうございました.。゚+.(・∀・)゚+.゚

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発達障害12 「LD(学習障害)の学習サポートと予後」

こんにちは山田です(* ̄∇ ̄*)

今回は、発達障害12回「LD(学習障害)の学習サポートと予後」です。

ADHDには、効果の高い薬がありますが、LD(学習障害)のに対する薬などの治療法はありません。
ですから、できないことを無理やりさせるのではなく、学習方法を工夫するという形でサポートをしてあげるのがベストだと思います。

学習の仕方をサポートする

LD(学習障害)のの原因となっているのは、脳の機能が不十分であるため、その不具合を薬で治療することはできないようです。

働きが不十分な部分については、別の機能で補うことができます。
例えば、ディスレクシア(発達性の読み書き障害)のために、文字を読むことが難しい場合は、教科書を親などが音読をして、それを録音して、それを繰り返し聞き覚えさせる、また文字を書くことが難しい(ノートを取ることができない)のなら、授業を録音してよいことにしてもらい、それを後で聞き内容を確認できるようにするなどです。

ディスレクシアでもキーボードによる入力ならできる場合があるので、ノートを取る代わりにパソコン等を持ち込む許可をもらい、パソコン等に授業の内容を入力するという方法もあります。

できないものは強要しない

LDの場合、LDではない子のように、音読や漢字の書き取りなどを繰り返し練習すれば上達するというわけにはいきません。

その子を取り巻く周囲の人々が「努力してもできないんだ」ということを理解してあげることが大切です。
努力をしても出来ないことを繰り返しの訓練によって克服させるのではなく、むしろサポートするようにし、ほかのできることに対しては、どんどんやらせて、やる気を引き出してあげるようにしましょう。

逆に苦手なことを強要したり、できないことを他の子供と比較して「なんで、あなただけできないの!」などと非難すると、子供は自信を失い、やる気も失せ、自分を理解してもらえないというストレスから周囲の人に対して反抗的な態度をとるようになる場合もあるので、注意が必要です。

周囲の理解が必要

LDの不便さやつらさを理解してあげて、必要なサポート体制を作り、学習環境を整えてあげれば、学習到達度は向上しますが、現状では、LDへの理解が進んでいるとは言えないようです。

親や先生が率先して、LDの特性を理解し、教室内にパソコンやボイスレコーダーを持ち込むことを許可したり、音読を免除してあげたりといった支援していく姿勢をもつことが、今後の大きな課題でしょう。

さて次回は、いよいよ、まとめです。
発達障害と呼ばれている、このような障害に対して、徒手療法でどのようにアプローチをしていくのか?
実際には、医療機関で発達障害と認められた子供を施療したことはないのですが、グレーゾーンにある子供を数人施療させていただいたので、自分の臨床経験からまとめていきたいと思います。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました(*^_^*)

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発達障害11 「LD(学習障害)の鑑別診断について」

こんにちは、山田です(o^∇^o)ノ

今回は発達障害11「LD(学習障害)の診断」です。

LD(学習障害)が発見される時期

LD(学習障害)は読み書きが始まる、学校現場で気づかれることが多いのですが、その場合医療機関において知的障害がないかなどの鑑別診断が必要となります。

LDの多くは、小学生に上がり、学年が少しずつ上がるにつれて、次第に学習の理解の遅れが目立つようになり、その頃から学校の先生や親が気付きます。

学業を怠っているわけではないのに、ある教科の学習到達度が1,2学年遅れているような場合はLDを疑ってみるべきでしょう。

LD(学習障害)が疑われたら・・・

LDが疑われた場合、小児神経科や児童精神科の専門医などに相談し、診察や検査を行った上で診断してもらいます。

このとき、知的障害がないか、ADHDや自閉症ではないか、または合併していないかなどもチェックしてもらいます。

他には、ディスクレシア(読み書きの障害)を早期に判定するためのものが(小学生の読み書きスクリーニング検査―発達性読み書き障害(発達性dyslexia)検出のために(インテルナ出版) )開発されています。
これは、小学1年~6年生の各学年につき、読み書きの標準値に達しているかどうかがわかります。

判断基準(文部科学省HPより)

文部科学省では、LDのある子供を判断するための基準として「LD,ADHD, 高機能自閉症の判断基準(試案),実態把握のための観点(試案),指導方法」を定めています。

A.知的能力の評価

1.全般的な知的発達の遅れがない。

個別式知能検査の結果から,全般的な知的発達の遅れがないことを確認する。
知的障害との境界付近の値を示すとともに,聞く,話す,読む,書く,計算する又は推論するのいずれかの学習の基礎的能力に特に著しい困難を示す場合は,その知的発達の遅れの程度や社会的適応性を考慮し,知的障害としての教育的対応が適当か,学習障害としての教育的対応が適当か判断する。

2.認知能力のアンバランスがある。

必要に応じ,複数の心理検査を実施し,対象児童生徒の認知能力にアンバランスがあることを確認するとともに,その特徴を把握する。

B.国語等の基礎的能力の評価

○国語等の基礎的能力に著しいアンバランスがある。
校内委員会が提出した資料から,国語等の基礎的能力に著しいアンバランスがあることと,その特徴を把握する。ただし,小学校高学年以降にあっては,基礎的能力の遅れが全般的な遅れにつながっていることがあるので留意する必要がある。

国語等の基礎的能力の著しいアンバランスは,標準的な学力検査等の検査,調査により確認する。
国語等について標準的な学力検査を実施している場合には,その学力偏差値と知能検査の結果の知能偏差値の差がマイナスで,その差が一定の標準偏差以上あることを確認する。

なお,上記A及びBの評価の判断に必要な資料が得られていない場合は,不足の資料の再提出を校内委員会に求める。さらに必要に応じて,対象の児童生徒が在籍する学校での授業態度などの行動観察や保護者との面談などを実施する。
また,下記のC及びDの評価及び判断にも十分配慮する。

C.医学的な評価

○学習障害の判断に当たっては,必要に応じて医学的な評価を受けることとする。
主治医の診断書や意見書などが提出されている場合には,学習障害を発生させる可能性のある疾患や状態像が認められるかどうか検討する。

胎生期周生期の状態,既往歴,生育歴あるいは検査結果から,中枢神経系機能障害(学習障害の原因となり得る状態像及びさらに重大な疾患)を疑う所見が見られた場合には,必要に応じて専門の医師又は医療機関に医学的評価を依頼する。

D.他の障害や環境的要因が直接的原因でないことの判断

1.収集された資料から,他の障害や環境的要因が学習困難の直接的原因ではないことを確認する。
校内委員会で収集した資料から,他の障害や環境的要因が学習困難の直接の原因であるとは説明できないことを確認する。

判断に必要な資料が得られていない場合は,不足の資料の再提出を校内委員会に求めることとする。さらに再提出された資料によっても十分に判断できない場合には,必要に応じて,対象の児童生徒が在籍する学校での授業態度などの行動観察や保護者との面談などを実施する。

発達障害の客観的な診断が難しいため、専門家チーム全員の了解に基づいて判断を行うことを原則としています。

次回は「LDの治療(サポート)と予後」です。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました(*^_^*)

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発達障害10 「LD(学習障害)5つの特徴について」

こんにちは、山田です(*^_^*)

今回は、発達障害の10回目「LD(Learning Disorders(学習障害))の特徴」です。

LD(学習障害)では、本の音読でつまずいたり、文字が正しく書けない、計算に時間がかかるといった困難がみられます。
他には、自分の考えをまとめて話すことが苦手、手先や運動に不器用さを伴う場合もあります。

これは左脳の読み書きの中枢である角回などの問題で文字の「認知」に困難があるが、それだけではなく数の概念や、図形、空間の認知に問題がある場合もあるということになります。

またLD(学習障害)と併せてADHDや、発達性協調運動障害(自転車こぎ、ひも結び、はさみの使い方、縄跳び、ボール投げ、ドリブルなど手足を別々に動かす運動がうまくできない)の行動特性をもつ子もいます。

LD(学習障害)の特徴

1、音読が不得意
学校の授業などで教科書を音読するときなど、スラスラ読むことができず、1字1字たどりながら読んだり、音節で区切らずに、単語の途中で切って読んだりします。
読み間違いも多く、例えば「あ」と「お」、「め」と「ぬ」、「れ」と「わ」など、ほかには単語や行を飛ばして読んでしまったりします。

2、文字を正しく書けない
ひらがなの「れ」と「わ」の間違い、カタカナだと「シ」と「ツ」の間違いというように形の似ている別の字を書いてしまったり、また、「へ」と「く」のように90度回転させると同じ形に見える字を書き間違えたり、左右を裏返したような鏡文字を書く子もいます。
漢字になると、さらに困難になります。偏は正しいが旁(つくり)が違ったり、横棒や縦棒を1本多かったり、少なかったりといった誤りが生じやすいようです。
脳の機能の問題がひとりひとり違うので、つまずきの箇所はひとりひとり異なっていると考えます。

3、計算問題が不得意
小学校高学年になっても、簡単な足し算や引き算で指を使わなければならなっかったり、計算の途中で足しているのか、引いているのかわからなくなってしまったりします。暗算を苦手とする傾向があります。
筆算の方法などを一度覚えても、しばらくするとすっかり忘れてしまっていることが多いです。

4、図形の認知が困難
図形をみて同じかたちのものをみつけたり、同じ図形を書き写すことが困難です。
特に立体図形を読み取ることが難しく、見えない部分の想像ができない子が多いです。

5、文章問題が解けない
文章問題の場合、文章を読んで、問題の意味を理解するところから始めていきますが、LD(学習障害)だとこの段階でつまずいてしまいます。

次回は、発達障害11「LD(学習障害)の診断と治療と予後」です。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました(*^_^*)

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発達障害9「脳の一部の機能が十分に働かないLDの原因」

みなさんこんにちは、山田です(*^_^*)

先日2月8日(土)の雪はずいぶんと積もりましたね(@_@;)
子供は楽しそうでした.。゚+.(・∀・)゚+.゚

今回は発達障害9回目「LD(学習障害)の原因について」を紹介したいと思います。

LD(学習障害)の原因

LD(Learning DisordersまたはLearning Disabilitiesの略で日本では学習障害といいます)も他の発達障害と同じく、脳の一部の機能が十分に働かないことで起こる障害と考えられます。
LDは文字や数字を理解することが困難であるという特徴を持っていますが、このうち「文字の理解」については関連する脳の働きの研究が比較的進んでいるようです。

文字を読んだり書いたりする機能の中枢は左頭頂葉にある「角回」と呼ばれる部位にあります。
この部位に脳出血や脳腫瘍を起こすと、話す・聞くなどの障害は見られないが、読み書きが著明に障害される失読失書を起こすことが報告されています。
また、前頭葉の言葉を音にしてから口から発する運動性言語機能の中枢で「ブローカ野」と呼ばれる部位も働きが活発ではないことが確認されました。

文字を理解する場合の流れは、「視覚や聴覚でことばを認知する→認知した言葉を文字または音に対応させる→言葉の意味をとらえる→記憶にとどめる→必要に応じて文字または音で表出する」という感じです。

LD(学習障害)では、この流れのどこかに不具合があると考えられます。
ですからつまずく場所がどこなのかということで、視覚・聴覚で言葉を認知することに問題はなくても、その言葉を文字や音に結びつけることに困難だったり、文字で書いたり発音したりすることが困難なケースだったりと不具合が生じる部分は人によって異なります。

ひとりひとりがどこでつまずいているのかを見極めたうえで、効果的なアプローチを考える必要があります。

次回はLD(学習障害)の特徴です。

最後までお読みいただきありがとうございます(o^∇^o)ノ

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