小脳の運動学習のしくみから考えたスポーツの上達と指導方法

こんにちは、山田です(^o^)/

今回は小脳での運動学習のしくみからスポーツの上達と指導方法について考えてみました。

自転車の乗り方や車の運転の仕方、泳ぎ方、楽器の演奏の仕方などは、よく「からだで覚える」とか「からだで覚えろ!」と言われますが、この「からだで覚える」タイプの運動の記憶・学習を実は小脳が司っています。
つまり「からだ」といっても実際には「小脳」で覚えているのです。

からだで覚える(小脳の運動学習)ことを手続き記憶と呼びます。

手続き記憶とは

動作・行為における技能などを繰り返し行うことによって「体を使って覚えた」記憶。
例えば、自転車や車の運転、水泳などのスポーツや楽器の演奏など。

小脳の3つの領域と役割

小脳は、入力情報の由来によって、大脳小脳(小脳半球)、脊髄小脳(小脳虫部)、前庭小脳(片葉小節葉)の3つの領域に分かれている。

3つの領域はそれぞれおおまかに以下のような働きをする。
・前庭小脳(片葉小節葉):内耳の前庭器から前庭神経を通じて、頭の位置や傾きに関する情報が前庭小脳に伝えられる。出力は眼球を動かす筋の神経核や脊髄に送られ、平衡や眼球運動の調節に関わる。

・脊髄小脳(小脳虫部):筋や腱、関節からの体中の深部感覚や触圧覚キャッチし脳幹を経由し姿勢の維持や歩行の調節など主に体幹の動きの調節に関わる。

・大脳小脳(小脳半球):大脳皮質からの情報が橋を介して伝えられ、大脳小脳で統合されて、視床を経由し再び大脳皮質に出力される。運動の計画や円滑化に働くと考えられ、四肢の運動の調節に関わるほか、最近では言語などの高次機能にも関わることが示されている。

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」

これは昔子供の頃父から聞いた言葉で気に入っている、山本五十六の言葉です。

この言葉は人材育成についての言葉だと思いますが、人を育てるということの真理ではないでしょうか。
この言葉を小脳での運動学習から「運動の上達」という視点でとらえてみます。

・やってみせ:
お手本を見て(見せて)、自分もその通りに動くんだというイメージをすることで大脳小脳(小脳半球)とういうところが反応。
トップアスリートの動画などでイメージトレーニングも最適。

・言って聞かせて:
手順や動作の目的などを教えますが、考えただけではその通りに体は動きません、ここでもイメージが大事です。

・させてみせ:
そして実際に動いてみる、イメージと現実のズレを修正するのも小脳の働きです。
最初は上手くいかなくても繰り返しているとトライ&エラーの情報処理により、小脳はより最適な運動の仕方を覚えていきます。

・ほめてやらねば=ほめることで(快情報)ドーパミンが分泌され学習されたことが強化されていきます。

・人は動かじ=ほめられずに怒られてばかりいると不快情報からその動作や運動、仕事に対してブレーキがかかったり、その運動や仕事自体が嫌いになったり、何かするとまた怒られると思い萎縮してしまったりとまさに人は動かなく(動けなく)なります。

まとめ

スポーツなどの技能を理想的な動きで上達していくには。
・理想とする動きのイメージをしっかりと鮮明に描くこと。

・今の自分のフォームを鏡や動画などで客観的に正確に把握しなんども繰り返し練習すること。わからなければ聞く、わかっていないようなら教える。

・正しく動けるようになるための厳しい指導も必要ですが、上手にできたときにはしっかりとほめてあげること。

この3つが重要です。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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