痛みは身体からのシグナル 無痛であるということの怖さとは

痛みがもし無くなったら良いと思ったことはありませんか

こんにちは。もりりんです

非常に稀ではありますが、『先天性無痛症(むつうしょう)』と言われる神経性の疾患があります。
未だに原因はわからず、治療法も解明されていない難病です。

東方出版、熊沢孝朗 著の『痛みを知る』より一部抜粋です

『先天性無痛症』という、痛みを感じない病気があります。
1979年にイスラエルで報告され、日本でいえば小学校3年~4年ぐらいの女の子です

写真を見てみると片方の手足が手術の後なのでしょうか。切断されありません。
また、逆の左足は壊疽(えそ)になっています。

壊疽とは足の小さな傷などに細菌が感染し、そこが化膿してしまい、皮膚から皮下組織が死んで腐ってしまう病気です。

その写真では左足の甲と指の間が壊疽で黒く変色していました。

普通はこんな壊疽が1つでも在ったらすごく痛いはずですが、この女の子は平気な顔をしています。
それどころかニコニコしています

その状態がとても悲しくもあり何とも言えない感情になりました。

これが前述した『先天性無痛症』によるものです。

痛みを全く感じないのです

聞くととても羨ましく思う方もいるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。

痛みは記憶されます。こうすると痛いんだと小さな頃から学習していきます。だから、様々なシチュエーションでリスク管理ができるのです。

何かにぶつかりそうになったら避けます

しかし、この疾患にかかっている子は加減することなくものすごい勢いでモノにぶつかっていきます。痛みの経験が得られないので自分の体をかばうことができないのです。というか、体を守る必要を感じていません。

なので、熱いやかんにも平気で触ります。この疾患の他の子では自分の眼球を傷つけてしまいます。自分の舌を噛み切ってしまいます。自分の指を骨が見えるまで噛みついてしまいます。

小さな傷はもちろんですが、本人の訴えがないために発見が遅れ壊疽になってしまうことがしばしばあり、その果てにこの女の子のように切断に至ってしまうそうです。

痛みの刺激から身を守るということは生命を守るための最も重要な機能であり、原始的な生物にも備わっています。

痛みを感じる原因があり、痛みがあるのは当然の反応ということです

むしろ、この症例を目の当たりにしたとき、痛みがないことが生き易いのではなく生きることを難しくするまさにもろ刃の剣になるのだと感じました。

痛みの多くは、あなたに何らかの体に害になるであろうものがそこにあることを信号をだして『痛み』というアラームで知らせているのです。むしろ、今後の予防や今の自分の体の状態を教えてくれるものなんです。

ですから、痛みを全て悪いものにはできませんよね。

痛みは奥が深いです。そして不快です

痛みは指標の1つですがとっても重要なものです。。あってしかるべき痛み、あるとおかしい痛み。

それらをどう見極めるのか知るため果てしない道のりですが精進していきたいと思います。

今日は『先天性無痛症』ついてでした。

骨格屋のブログを読んでいただきありがとうございました。もりりんでした。(・◇・)ゞ
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