シリーズ/人体の神秘 ミクロアドベンチャー 第7話:ゲップに潜む病気

「ところでアルボ君、ゲップが頻繁にでる場合というのは、身体に異常があるサインかもしれないんじゃ」
「えっ、どういうことですか・・・?」

こんにちは、西口店の井岡です
人体の神秘に魅かれ、ヨネゾ博士と一緒にミクロアドベンチャー号に乗って、人体の中へとミクロの冒険を始めたアルボ君
前回はゲップの仕組みについてみてきました。

ゲップというのは、胃に溜まった空気が圧力により食道を上って口の外に出て行くというものです。
食道と胃の境界である噴門(ふんもん)というのは、下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)という輪状の筋肉になっていて、普段は境界を塞いでいて逆流を防いでいます。
食事の時に一緒に飲み込んだ空気や、炭酸飲料のガスなどによって圧力が高まると、この筋肉がゆるんで空気が外に出て行くのです。

こうしたゲップは正常なものですが、「ゲップがたくさん出るんです」という場合には注意が必要です!

例えば、逆流性食道炎食道裂孔ヘルニアなどはゲップの原因になります。胃酸が食道に込みあがってくるため胸やけなどの症状を伴う場合もあります。
胃・十二指腸潰瘍もゲップの原因となります。食後の腹部の痛みや、空腹時の痛み、食欲不振などが多くみられることがあります。

慢性的な胃のもたれや痛みがあっても、内視鏡検査などでは異常がない場合も少なくありません。これを機能性胃腸症・機能性ディスペプシアといいます。
胃のもたれ・早期飽満感、心窩部痛・やける感じ、胃の痛みなどの症状が比較的続いている場合で、胃粘膜などに器質的な異常がなく、潰瘍や癌、内分泌疾患などが何も無い状態をいいます。

また、精神的なことが原因でゲップ症状が起きることもあります。
空気嚥下症は、無意識に大量の空気を飲み込んでいることによって起こります。精神的な不安やストレス、緊張などが関わっていると言われています。
それによって通常よりも唾液が多く分泌され、唾を頻繁に飲み込んでしまう際に、同時に空気も飲み込んでしまうためゲップの原因となるのです。呑気症とも呼ばれます。

その他にも食道がん・胃がんといった悪性のものや、肝臓、胆のう、すい臓などの臓器に異常がある場合もゲップの原因になることがあります。

このようにちょっと怖い病気が潜んでいる場合もあるため注意が必要です。そのような場合には、病院で検査をして専門医に診てもらいましょう

「と、言うことなんじゃよアルボ君」
「同じゲップでも、ただのゲップからちょっと怖いゲップまで色々とあるんですね
「そうじゃぞぃ、たかがゲップとあなどってはいかんということじゃ」

「あれ?博士、何か後ろに隠し持ってませんか?」
「えっ、あっ・・・

「あれっまたコーラ持ってるじゃないですか?勝手に一気飲みしてまた山手線の駅名を言うつもりでゲップしようとしてたでしょ

「うっ、だって今日はぜんぜん出番が無かったんじゃぞぃ・・・
「しかも前回と同じネタじゃないですか、今日は結構です
「はぃ

「あっ博士、なんだか少しずつ動いてますよ」
「胃の筋肉による蠕動運動(ぜんどううんどう)によって次のトンネルに向かって進んでいるんじゃよ」

「あっ、先に何か見えます」
「あそに見えるのは胃の出口、幽門(ゆうもん)じゃー」

今回のアルボ君は、ゲップ症状と病気のことについて少し理解できたようです。
さて、次のトンネルに向かって進んでいるミクロアドベンチャー号ですが、果たしてこの先いったい何が待ち受けているのでしょうか
どうぞお楽しみに

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シリーズ/人体の神秘 ミクロアドベンチャー 第6話:息抜き

「あれ、博士、胃の中の天井は空気が溜まってるみたいですね」
「アルボ君、よく気付いたのぉ。そうなんじゃよ」

会話の途中ですが、こんにちは西口店の井岡です

人体の神秘に魅かれ、ヨネゾ博士と一緒にミクロアドベンチャー号に乗って、人体の中へとミクロの冒険を始めたアルボ君
前回は胃酸に溶かされそうになったり、同時にピロリ菌に襲撃されたりしましたが、どうやら無事に逃げることができたようです。
検査や除菌方法、胃に優しい食事のポイントなどについてお話してきました。

さて、今日の2人はどんな会話をしているのでしょうか
ちょっと聞いてみましょう

「あそこは胃底(いてい)というという場所なんじゃよ」
「えっ、天井なのに底だなんて、なんだか紛らわしいですね」

「胃は殺菌や消化の働きをしてるというのに、何であんなところがあるんですか?」
「それはじゃな・・・、胃の中には少し空気を溜めておく場所が必要なんじゃよ。食べ物と一緒に空気が入ってきたり、炭酸飲料を飲んだときに発生するガスなどがあるからのぉ
「へぇ~、そのためのスペースなんですね」

「胃底の直ぐ近くに、穴のように窪んだところが見えるじゃろ?」
「はい、見えます」
「あそこは噴門(ふんもん)といってな、食道と胃の境界の部分なんじゃ。」

「口から入って飲み込まれた後、あそこからミクロアドベンチャー号で胃に入って来たんじゃよ」
「そうだったんですか。あの時はグルグル回っていたし、気づいたら既に胃の中でしたからね」

「アルボ君、胃の中で一定の量を超えた空気や満腹の時というのはじゃなぁ、中の圧力が高まって胃が息抜きをするんじゃぞぃ」

「じゃあ、胃底に溜まった空気って、あの噴門から口に向かって外に出て行くわけですね」

「そうじゃ、それがゲップという訳じゃな」

「早食いの人なんかは空気が胃に溜まりやすいから、ゲップが出やすくなるんじゃ。だから・・・」
「だから・・・ゆっくり食べたほうがいいってことですね

「そうじゃな。また、欧米では食事中のゲップというのは特にマナー違反じゃから注意するんじゃぞぃ」

「あれっ、なんだか壁の様子が変じゃないですか?」
「ん?もしかして・・・。うひょー、圧力センサーが上昇しておるぞぉぃ」
「えっ、それってひょっとして・・・」
「そうじゃ、げっぷをするみたいじゃ」

グゥァァ・・・

「大変じゃ、このままでは外の世界に逆戻りしてしまうわぃ」
「博士、早く何とかしてくださーぃ

ゥゥゥ・・・

「よしっ、あそこの壁に吸引ネットでくっついてしがみつぞぃ。このネットはじゃな、クモの糸を研究してじゃな・・・」
「博士、説明はいいですから早くスイッチ入れてください!!!
「そうじゃった、ミクロスパイダーネットON
ピタッ

「よし、これで大丈夫なはずじゃ。しっかりとつかまっておるんじゃぞー」

グゥァァ・・・、ゲポッーーー

「うぁ~~」

「大丈夫かい、アルボ君」
「どうなったんですか?」

「胃の壁にしっかりとくっついていたお陰で大丈夫じゃったよ」
「ハァよかった~」

どうやら2人は体の外に出されずに済んだようですね

「のぅ、アルボ君、わしの特技しっとるかい?
「えっ、なんですか?」

「これ飲んだ後に、ゲップしないで山手線の駅名が全部言えるぞぃ…
「博士、それちょっと前にお笑いで流行ったネタでしょ。コーラ飲まなくて結構です。あっ、ちょっと博士っ」

「ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ。東京、有楽町、ケポッーー
「うっ・・・

お食事中の方すみませんΣ(=゚ω゚=;)

「ところでアルボ君、ゲップが頻繁にでる場合というのは、身体に異常があるときのサインかもしれないんじゃ」
「えっ、どういうことですか・・・

さて、今日のアルボ君は、胃の息抜き(ゲップの仕組み)について理解ができたようです。次回のミクロアドベンチャーをどうぞお楽しみに

つづく

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シリーズ/人体の神秘 ミクロアドベンチャー 第2話:酸の海 ~胃液~(前編)

モグモグモグ、ゴックン

「うわぁー、博士~、飲み込まれた~」

こんにちは西口店の井岡です

人体の不思議に興味を抱き、ヨネゾ博士と一緒にミクロアドベンチャー号に乗って人の体の中へとミクロの冒険を始めたアルボ君
前回は口の中に入って唾液の素晴らしい働きをみてきました。
良く噛んで食べると大切な反応が起こり脳を活性化することに繋がるんですね。

さて、食べ物と共に飲み込まれてしまったミクロアドベンチャー号ですが、
今日はアルボ君とヨネゾ博士に一体どんなことが待ち受けているのでしょうか

「ふぅー、どうやら助かったみたい。博士、ここは一体どこですか?」
「アルボ君、ここは胃の中じゃよ」

「へぇー、胃の中って結構広いんですね。博士、ここでは何をしてるんですか?」
「ここでは主に殺菌や消毒をしたり、食べた物を消化するという大切なことをしとるんじゃよ」

「まずは口から入ってきた物を溶かすんじゃ。胃には食べたものが直接そのまま入ってくるじゃろ、食べ物と一緒に細菌なんかも入って来てしまうこともあるんじゃ。そのまま細菌が繁殖したら一大事じゃからのぉ、だからやっつける必要があるんじゃよ

「でも博士、どうやって溶かしているんですか?」
「ここは強い酸の海なんじゃ。なんでも溶かしてしまう塩酸というものが分泌されておるんじゃぞぃ。食べ物と一緒に侵入してきた細菌などに対して、殺菌や消毒効果があるという訳じゃな

「へぇー、心強い味方ですね~」

「アルボ君、何で食べたものを消化するのか知っとるかい?」

「えっ、それは体にとって栄養になるからでしょ?」
「まぁ、そうなんじゃが。いきなりは吸収できないんじゃよ。まずは食べ物をとても小さく分解する必要があるんじゃ。このことを消化と言うんじゃよ

「ん・・・、消化?、吸収?ってどういうことですか博士~?」

「胃の大きな役割というのは消化でな、胃から栄養分を体の中に吸収しているわけではないんじゃよ。まずは体の中に取り込むことが出来るサイズまで細かくする必要があるんじゃ」

「なるほどぉ~
細かく分解して吸収できる状態に準備しているってことですね

「そういうことじゃ

「アルボ君、食べ物には、糖質、タンパク質、脂質など種類が色々とあってのぉ」
「あっ博士、それなら学校で習いましたー」

「この塩酸は、タンパク質(お肉など)を分解するお手伝いもしているんじゃよ。胃の中にいる別の細胞が分泌している消化酵素の元に働きかけているんじゃぞぃ」

(専門的には、主細胞が分泌するペプシノゲンに、壁細胞が分泌する塩酸が関わり、ペプシンというタンパク質分解酵素が出来上がります)

「働き者ですねー。でもどうして、胃の中の壁は溶けないんだろう…

おやおやっ、アルボ君いいところに気付きましたよ。胃液は強酸性(Ph1~2)です。もし皮膚にかかったら、ただれてしまうほど強力なのです。
しかし、粘液を分泌してくれる係りの細胞たちが別にいて、バリアーを作って胃粘膜を保護しているのです

「だから胃壁は溶けないんじゃよ」
「へぇ~なるほど、うまくできてるんですね」

「あれ、博士、あそこに溝のようなものができてますよ」
「ん、ちょっと近づいて見に行ってみようかのぉ…」

今日のアルボ君は、胃液の殺菌や消毒作用、消化酵素のことや胃粘膜の保護作用など、胃液の働きについて理解できたようです
さて、溝のようなものに近づいていったアドベンチャー号ですが、そこには一体何があるのでしょうか

つづく

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